夏にかける思い強く 四日市農芸高校ダンス部

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【ポーズをとる部員ら】

 毎年8月に開かれる大四日市まつりのおどりフェスタで華麗な舞を披露する県立四日市農芸高校(河原田町)ダンス部は、今年も優勝を目指し、練習に励んでいる。

 現在部員は23人で男子1人、女子22人。経験者も多く振り付けは自分たちでする。週に一度は部のOGであるダンス講師の指導も受ける。「三重県高等学校ダンスフェスティバル」での入賞も目指す。おどりフェスタでも毎年のように優勝し、ダンス好きな人には知名度も高く、「ダンス部に入りたい」と同高に進学する生徒も多い。

 イベントの出演依頼もあり、今年は4月7日に、四日市市役所西側の三滝通りで開かれる「エキサイトバザール四日市」の桜まつりなどに出演する予定だ。

 2021年の三重テレビ高校野球テーマソングで、同市出身の音楽ユニット「ふまここ.」が歌った「未来へ」のミュージックビデオに出演し、動画配信サイト「ユーチューブ」で、再生回数が1万4千回を超えた。

共に成長を

 唯一の男子部員、福田煌斗君(2年)は、6歳からダンスを習いはじめ、プロのダンサーになるのが夢。入部当初は男子1人の環境に馴染めず「幽霊部員」だった。それでも学校単位で出場する日本テレビの「スッキリ」の「ダンスONEプロジェクト」に出たいと、1年生の秋から参加した。

 現在の部長、吉田倖夏さん(2年)は、ダンスは上手いが、クールな印象の福田君にどう接していいか迷った。しかし、独りぼっちでいる部員を放っておけないと、笑顔で話しかけ、福田君もすぐに打ち解けた。今では福田君が気さくに1年生にも声をかけ、ムードメーカーとして部を盛り上げる。

 昨年のおどりフェスタは2位。2人は「今年は優勝しかない」と話し、高校最後の夏にかける思いは強い。共に踊り、共に成長するチームとして、練習に励んでいる。

講師の指導を受ける部員