学校での医療的ケアに役立ててほしいと、四日市ライオンズクラブが3月26日、聴診器15個とパルスオキシメーター(酸素飽和度測定器)3個を四日市市に寄贈した。子どもたちを担当する医療的ケアサポーター(学校看護師)に活用してもらい、子どもたちの学校生活を支援する。
贈呈式が市役所の教育委員会室であり、四日市ライオンズクラブの鈴木亘会長、近藤伸悟幹事、伊藤秀明広報委員長が出席。市側は廣瀬琢也教育長らが出席した。同ライオンズクラブはこれまでも図書やポータブルマイクなどを寄贈してきたが、今回、鈴木会長が知り合いと話していて、学校で医療的ケアが行われ、子どもが学校へ通いやすい環境をつくる助けになっていることを聞き、ライオンズクラブの会議で今回の寄贈を提案したという。
鈴木会長は「私も医療的ケアについて初めて知り、会員も知らない人が大半でした。ケアがしっかりでき、子どもが近くの学校に通えるとしたら何よりのことで、お手伝いしたいと思いました」などと話した。聴診器とパルスオキシメーターは合計16万3000余円相当で、いずれも医療関係の知人に機能などを相談して用意したという。
廣瀬教育長は「いつも時代の流れを見た寄贈をいただき、ありがとうございます。子どもをどうやって学校に受け入れていくか、私たちもしっかり対応していきます」などとお礼を述べた。
医療的ケアは、喀痰吸引などの呼吸管理や気管切開部の衛生管理、排尿の助けをする導尿など、医療行為が必要な子どもを援助し、学校生活を送る助けになっている。教育委員会によると、市内では現在、8小中学校で医療的ケアを実施しており、医療的ケアサポーター15人が担当している。四日市市では医療的ケアサポーターの呼び名がなかった2014年ごろからケアが始まったという。