市立四日市病院の更新計画なども質疑、四日市市議会の常任委員会での審議

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【幅広い分野の審議が委員会で進む四日市市議会=四日市市諏訪町】

 三重県の四日市市議会で始まった常任委員会での審議では、3月1日、市立四日市病院の更新計画に関するやりとりなどもあった。この日の4常任委員会の議論に関しては、当初予算案などの審議は順調に進んでいる(総務常任委員会については既報)。

 産業生活常任委員会では、市立四日市病院(事業会計)の今後の施設のあり方などが議論された。病院側は、現施設は利便性がよく、更新計画では、まずは現在地での継続を優先して検討し、建設工事に起因する安全確保、将来性などを整理し、最終的に、今の場所で建て替えられるのか、移転すべきなのかの判断をする材料にしたいと説明した。

 病院側の説明では、現施設の敷地は51000平方メートルで、建蔽率も容積率もめいっぱいで、これ以上の建物は望めないという。委員から「駐車場には建物が建てられるのか」の質問があり、病院側からは「定期借地で建てる方法も用地買収の方法もありうる」などと答弁した。

 教育民生常任委員会では、高齢者の補聴器購入や、高齢者一人暮らし世帯、高齢者のみ世帯に対するエアコン購入について、それぞれ助成制度を導入してほしいとする「高齢者の命と暮らしを守り向上させることを求める請願」が審議され、賛成多数で採択すべきものとした。

 請願は、「高齢者の命と暮らしを守る会」ほかから提出され、補聴器は、聞こえないことで社会参加をためらうことのないよう、エアコンは、熱中症で亡くなる人が高齢者に多いため、暑さを我慢して危険な状態に陥ることのないようにとの理由。一部委員からは、趣旨は理解するが、エアコンの助成が必要なのは障害者なども同じで、今回の内容には反対するとの意見もあった。

 都市・環境常任委員会では、河原田地区で実施する自動運転バス運行の実験に関連し、自動運転の研究の一方で、狭隘な道路をバスが通れないため、道路拡幅整備との関係はどうするのかの議論もあった。

 中央通り再編では、円形デッキのデザインについて、日差しや雨の影響があると考えられるが、合意を得ているということか、との質問が委員からあった。市側は、議会への資料配布のほか、市民の関係者会議などでも説明したなどと答弁した。上下水道局からは、世界的に銅線の需要が高く、そこに能登半島地震が起き、被災地に大量の銅線が必要なため、全国的な銅線不足が起きており、関係の工事に影響がないよう努力しているとの報告があった。