県立朝明高校(四日市市中野町)自転車競技部は、「自転車競技を通じて、心と身体を鍛え育てる」がクラブの目標だ。全国大会でトラックやロードの種目に出場し活躍、OBには浅井康太選手らプロ競輪選手もいる。
高校から競技を始める部員がほとんどで、現在2年生2人、1年生7人で全員男子生徒。自転車のメンテナンスやパンク修理も自分でする。朝練習はないが、代わりにロードレーサー(競技用自転車)で通学している。津市芸濃町から1時間以上かけて通う部員も。四日市市内だと自動車と変わらない時間で登校することができる。普段の練習は週6日。学校周辺道路や四日市市競輪場などで行う。この冬休みに行った伊勢志摩ロード合宿では現地までの170キロを自転車で移動、3日間でおよそ540キロ近く乗り込んだ。
入部当初は平均時速35キロほどでしか走れなくても、1年で、平均時速40キロくらいで走れるまでに成長する。伊東敬翔君(2年)は、同部OBの兄の勧めで入部した。ロードの長距離練習は持久力と心肺機能を鍛えるために行うが、想像以上の厳しさ。走り終えた達成感で辛さを乗り越えているそうだ。
キャプテンの東右京君(2年)も初心者だったが、今年度の東海総体に出場して個人4位に入賞し、全国総体に初出場した。全国総体では走行違反で失格になり悔しい思いをした。今年度の新人戦で上位入賞し、3月に開かれる全国高校選抜自転車競技大会出場を決めた。決勝進出を目指し練習に励んでいる。
2人は「自分の力で出したことのないスピードが出る。やればやっただけ強くなれる」と魅力を語った。