三重県四日市市は1月19日、政策推進部に「大学構想推進室」を設置するなど、2024年度の組織・機構の見直し方針について、市議会の議員説明会で明らかにした。市立四日市病院には「入退院支援センター」(7月運用開始予定)を設置する。健康福祉部の新型コロナワクチン対策室、シティプロモーション部のハーフマラソン準備室はそれぞれ廃止する。
市側の説明では、「大学構想推進室」は、今年度内の策定を進めている基本構想を実現に向けて進めていく。総務部ではICT戦略課を「デジタル戦略課」と改称し、課内に「行政DX推進室」を設置する。ICT(情報通信技術)に加え、AI(人工知能)などのデジタル技術やデータを活用した取り組みを進めることから、実情に即した組織名にするという。
市民生活部では、市民生活課の市民・消費生活相談室を市民協働安全課に移管する。特殊詐欺に関する相談が年々増えており、これまで以上に警察と連携した啓発や対応が求められることから、市民生活部の中で安全施策を担っている市民協働安全課へ移すという。
新型コロナウイルス感染症が5類感染症となり、ワクチン接種も国の特例臨時接種から定期接種に移行することから、現在ほかの予防接種事業をしている健康づくり課成人健診係に業務を移し、新型コロナワクチン対策室を廃止する。同時に、予防接種の担当窓口を分かりやすく示すため、成人健診係を「健診・予防接種係」と改称する。
こども未来部では、「富洲原こども園」「八郷こども園」「下野こども園」を設置し、富洲原保育園、八郷西保育園、下野中央保育園、富田幼稚園、川島幼稚園、三重西幼稚園を廃止する。2025年度末に閉園を予定していた八郷中央幼稚園についても、今年度の園児募集に応募がなく、4歳児クラスの全員がこども園への進級を希望したとして、前倒しで今年度末に閉園するため、廃止を予定している。ハーフマラソン準備室の廃止は、昨年、四日市ハーフマラソンの開催中止が決まったことに伴うもの。
都市整備部では、建築指導課の建築安全係を「建築安全・空き家対策係」に改称する。空き家対策に関する相談窓口を分かりやすくする目的で、改称に合わせ、空き家管理の指導・啓発の強化、所有者不明などの空き家への対策を推進するという。
同部では、営繕工務課の設備係を「設備第1係」と「同第2係」に分割する。アセットマネジメント事業や施設老朽化に伴う改修工事、ゼロカーボンシティに向けた環境配慮型設備の整備などの業務が増えていることに対応するという。あわせて、建築技師で構成する営繕第1係、同第2係、同第3係は、担当業務を明確にするため、それぞれ「建築第1係」「同第2係」「同第3係」と改称する。
市立四日市病院は、地域連携・医療相談センターを「患者支援部」として再編し、同部に「入退院支援センター」と地域連携・医療相談センターを設置する。「入退院支援センター」は、入退院に関する各種手続きを一体として実施する部門になるという。