三重県の四日市市議会は12月25日、11月定例月議会の本会議を再開し、ふるさと納税の増収に伴う経費の増額、萬古焼の原料で入手難になっているペタライトの配合研究などへの支援、ハーフマラソン開催断念に伴う経費の減額などを含む48億円余の一般会計補正予算案などを原案通りに可決した。近鉄四日市駅東に建設する円形デッキの脚部などの土木工事の契約案件約8億8000万円についても賛成多数で可決された。
議員報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正、市長及び副市長の給与及び旅費に関する条例の一部改正についての議案なども賛否を取り、それぞれ、賛成多数で可決された。反対の意見では、「パートタイマーなどの給与についての検討がないまま、こちらだけを決めてよいものか」との指摘もあった。
請願案件は二つあったが、保育士の配置基準の見直しなどを求めた請願については、国に見直しなどの動きもあり、審議期限を延ばした。中央通り再編に伴って撤去された近鉄四日市駅東の公設喫煙所の復活を求める請願は採択した。
議会後に開かれた正副議長の定例記者会見では、12月25日午後、樋口龍馬議長名で「風致地区における太陽光パネル設置事案に係る申し入れ」を森智広市長あてに行ったことが説明された。
都市・環境常任委員会で議論されたもので、風致地区である四郷地区で、太陽光パネルが設置されており、設置事業者との調整と、風致地区における太陽光発電設備の規則の制定について、速やかな検討を求めている。
申し入れの内容では①太陽光パネル設置による竹林伐採の結果、山肌が露出し、降雨時の土砂災害の危険性が増す。影響を受ける周辺住民にどのように対応するかを明確に示すよう、事業者と調整する②周辺住民は工事が拡大することを懸念している。2022年度の議員政策研究会里山を守る分科会で、市議会は太陽光発電設備の規制に関する新条例制定を強く要望する内容で市長に提言しており、風致地区における新条例の制定を求める、などとしている。