三重県の四日市市議会は12月8日、本会議で3日目の一般質問をし、アーバンスポーツの活用、母乳バンクの周知、医療メディエーションの開設、要支援要介護認定の仕組みなど、幅広い分野で質疑があった。
政友クラブは3人が質問に立った。笹岡秀太郎さんは、スケートボードやスポーツクライミングなどのアーバンスポーツを、どう四日市の街づくりに生かすか、市の考えを質問した。市は、中央通りの再編は単なる空間整備だけでなく、多くの市民がかかわり、更新を繰り返していく仕組みを考えているとし、アーバンスポーツを空間活用の重要な要素ととらえているとした。
また、若者が好む競技なので、若い世代が四日市に足を運んでもらえるよう取り組みたいとし、市のスポーツ推進計画などにも位置付けたいとの考えを述べた。市はスポーツ庁と中央通り再編の中でスポーツを活用する実証事業を進めることをすでに発表している。
荻須智之さんは、米国ロングビーチ市との姉妹都市連携を活かして市職員の長期留学ができるようにし、新しい視点で行政に役立ててはどうかと提案した。大矢知地区の通学路の安全対策についても検討を求めた。
伊藤嗣也さんは、新生児の命をつなぐ「母乳バンク」について質問した。市によると、市立四日市病院は日本母乳バンク協会に入会してドナーミルクを新生児に与えて効果を得ているといい、伊藤さんは、多くの人に知ってもらい、ドナー登録へのPRにも力を入れてほしいと求めた。
フューチャー四日市は2人が質問した。伊世利子さんは、市立四日市病院に医療メディエーション(相談所)を設けるよう求めた。医療事故が発生した時や患者と医療者の間で意見が食い違うなどのトラブルが起きた時、両者の意見を聞き、話し合いの場を設定するなどして問題を解決に導くという。市側は、既存の相談窓口や、職員の研修などで対応はしているとしつつも、一元的な窓口でより多くの患者との対応ができるよう、情報収集し検討したいと答弁した。
小田あけみさんは、四日市市の要支援要介護の認定が厳しすぎるとの風評があると、市の見解を求めた。市側は、全国一律の70余の項目に沿った調査などで進めているとした。四日市市での認定率は約16.0%で、全国平均や県平均よりは低いが、近隣市でもっと低いところもあるとし、もともと働く場やイベントが多い四日市では、元気な高齢者が多いともいえると答弁した。