公益財団法人岡田文化財団と三重県は12月3日、四日市市、いなべ市、菰野町にまたがる県営都市公園北勢中央公園で三重県「さくらプロジェクト」の植樹祭を開いた。財団は2月、「三重県内に新たな桜の名所を」と、3年間で5000本の苗を県内各地に寄贈して植えてもらう計画を発表しており、45の寄贈先も決まった。この日は苗を植えるボランティア200人と来賓らを含めた総勢250人で公園内に約120本の苗を植えた。
植樹祭の式典には財団の岡田卓也理事長、三重県の一見勝之知事、森智広四日市市長、日沖靖いなべ市長、諸岡高幸菰野町長、県議、岡田元也イオン取締役兼代表執行役会長らイオングループの幹部らが出席した。ボランティアは事前に100人募集したが、最終的には地元市町からの200人になった。
一見知事は「春になると、この公園が桜色に染まるのが楽しみです」とあいさつした。岡田理事長は「郷土にお世話になって、私も98歳になりました」とあいさつの冒頭で話し、ボランティアのみなさんから拍手が起きた。その後、「三重県がどこも桜で美しいと言われるようになれば幸せ。私もあと2年は生きて、桜を愛でたい」と話し、再びみんなを沸かせた。
式典のあと、来賓らがボランティアの人たちとともに、会場周辺に植樹をし、その後、ボランティアたちは6班に分かれて公園内の「芝生広場」「水のプラザ」の周辺などに分かれ、次々に苗を植えた。北勢中央公園では最終的には約200本の桜を植える計画で、このうち約160本がソメイヨシノ、残りがウコンザクラとシロタエ(白妙)になるという。来春にはちらほらと花が咲き、10年もすると立派な桜の木に育つという。
桜の苗の寄贈先は、いなべ市の金井神社周辺から御浜町の寺谷総合公園など県内南北全域に広がっており、岡田文化財団の三重県「さくらプロジェクト」のホームページ内で発表されている。四日市市では伊坂ダム、長倉神社周辺、垂坂公園、遊パークすいざわ・田んぼの学校などが選ばれている。