枯れ葉のベッドでおやすみなさい、四日市・南部丘陵公園の小動物園でカメの冬眠準備

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【冬眠専用の飼育舎の中へ飼育担当者の手で放してもらうカメたち=四日市市の南部丘陵公園】

 三重県四日市市の南部丘陵公園南ゾーンにある小動物園で11月28日、カメの冬眠準備があった。約5メートル四方の冬眠専用の飼育舎に暖かそうな枯れ葉をたっぷりと敷き詰め、飼育担当者が計14匹のカメを放った。カメたちは5分から10分もすると枯れ葉の中に潜り込み、気に入った場所を見つけたようだった。

 冬が近づいて気温が下がると、カメの動きが鈍くなってくるといい、例年、これくらいの時期に冬眠の準備をしている。ふだんは鳥や鹿などがいる飼育舎で同居しているが、この日、飼育担当の副主任、貝賀日向子さんが二ホンイシガメ13匹、クサガメ1匹を集め、冬眠用の飼育舎に放した。

 冬眠が始まると食事はしないそうだが、起きた時のために、飲み水は取り換えて新鮮な状態にするという。3月下旬くらいに冬眠から覚めると、もとの飼育舎に戻される。

 二ホンイシガメは日本固有種のカメで、最大で甲長が20センチ余。環境省レッドリストでは「準絶滅危惧種」に入っており、小動物園では保護の意味も兼ねて飼育しているという。クサガメは日本のほか韓国、中国、台湾などに分布しているとされ、最大甲長は30センチほどになるという。

居心地のいい場所を求めて枯れ葉の中へ進むカメたち