若い世代との意見交換を目的に、三重県四日市市の市立橋北中学校で11月27日、市議会議員と生徒の「ワイ!ワイ!GIKAI」が開かれた。生徒が事前に考えた「公共施設」「中学生の勉強スペース」「商店街」など九つのテーマでグループ討議をした。司会、進行も生徒が務め、日ごろ、討論をまとめる仕事をしている市議たちも、その手際に感心していた。
「ワイ!ワイ!GIKAI」は、市議会の発信強化や議会への市民参加を促すために昨年から始め、大学、高校などに市議が出向いて開いてきた。中学での開催は今回が初めてで、より若い世代の意見を聞こうと企画されたという。
市議会側から事前にテーマの打診はあったが、生徒たちが「自分たちで考えたい」と、企画、運営全般を任せてもらったという。3年生26人と教育民生常任委員会の9人の市議が三つのグループに分かれ、1テーマ20分で、1グループ三つのテーマを討議する内容だ。廣瀬琢也教育長ら教育委員会からも視察があった。
「学校の設備」の討議では、プールの維持費や建て替え費用が高額になっているため、スイミングスクールを活用するなどの意見が出た。教室の机がタブレットや教科書などを置くと狭いとの悩みも語られ、折り畳みで広くできる机の提案もあった。
「中学生が遊ぶ地域の治安」の討議では、市街地の禁止区域でスケートボードをしたり、喫煙をしたりする若者がいて怖い思いをすることや、警察の巡回を増やしてほしいといった要望があった。
「中学生の勉強スペース」の討議では、安心して気軽に勉強などで利用できる場所について要望があった。図書館もそのひとつだが、市民センターの部屋を利用してはどうかなどの意見もあった。「公共施設」の討議では、新しい市立図書館に十分な台数でロックもかかる自転車駐輪場をつくってほしいとの意見があった。
閉会のあいさつに立った市議は「みなさんの声をできる限り形にしていきたい。今後も、自身の意見を積極的に社会に発信してください」と話していた。