認知症への理解を広げる「RUN伴+四日市2023」が11月18日、三重県四日市市内の約31キロのコースで開かれた。当事者約25人を含む120人余が25のチームでタスキをつなぎ、人と人との出会いの大切さなどを感じながら市民公園でゴールした。前年に比べて参加も応援も増え、中継点や沿道、ゴールでは工夫を凝らした応援風景も見られた。
2019年までは全国組織の実行委員会で開催されていた企画だが、昨年からそれぞれの地域の独自開催方式になり、四日市ではその最初の年から開催が実現。今回も引き続き開催した。昨年は70余人の参加で、応援が50人余だったが、今回は参加者のほか応援も130余人に増えてパワーアップ。さらに沿道や中継点では一般の人たちも応援にかけつけた。
開会式と午前9時のスタートは四日市市楠町の楠ふれあいセンターゆめの木。この日は朝、凍えるような寒さだったが、地元の「楠っ鼓流星」の太鼓の演奏などで力をもらい、参加者たちがスタートを切った。
実行委員長の山内加奈江さんは「コロナが落ち着いてきたこともあってか、参加も増えました。認知症の人もそうでない人も共に暮らせるフレンドリーな街をめざして努めていきたいと思います」と話していた。
ゴールは午後3時すぎ、近鉄四日市駅西の市民公園で、約200人が出迎えるなか、車いすの人も一緒に、20人以上のひとかたまりになってゴールのテープを切った。森智広市長も最終ランに参加し、ほかの参加者と一緒にゴールし、あいさつで「昨年、市は認知症フレンドリー宣言を出しました。認知症の人も共に住みやすい町づくりへ、これからも協力してください」などと話した。