特殊詐欺を未然に防いだ四日市市のコンビニ店の女性らに11月14日、四日市南署が感謝状を贈った。70歳代の男性がプリペイドカードで現金をだまし取られそうになったが、垣間見た手のメモの内容がおかしいと思い、説得して被害を防いだ。
感謝状を贈られたのは、セブン-イレブン四日市北浜町店のアルバイト店員福田修子さん(56)と店のオーナーの土性直也さん(50)。感謝状の贈呈式にはセブン-イレブンの三重北地区オペレーションフィールドカウンセラーの澤田伊織さんも同行した。
藤井淳夫署長が感謝状や記念の盾を手渡し、「特殊詐欺が増えているなか、水際で食い止めて頂くことは、これ以上ないフォローになる。四日市の治安維持のために、引き続きお願いします」とお礼を述べた。
福田さんや同署の説明では、10月23日夕、男性が入店し、6万円分のプリペイドカードを購入しようとしたが、手にしていた紙に「コンビニ店員に聞かれたら、こう話せ」などのメモが読み取れ、「詐欺では」と思ったという。福田さんは土性さんに連絡し、すぐに警察にも連絡。「こんなのおかしいと思わない?」などと男性を説得し続けたという。
男性は、パソコンの画面にウイルスが感染したとのメッセージが出たため、記載された先に電話すると、「復旧には金がかかる」などと言われた。電話を切らずにコンビニに行き、プリペイドカードを購入するよう指示されたらしい。
福田さんは音楽教室の講師をしていて、60代、70代の生徒もいる。そうした関係で特殊詐欺まがいの体験談を聞いたことがあり、注意はしていたという。「なんでもすぐに疑うのはいやだけれど、被害に遭わないように、これからも注意はしていきたい」などと話していた。