株式会社ファミリア(本部:桑名市星川)は、四日市市浜田町にパソコン仕事に特化したB 型就労支援事業所「キャリカク四日市駅オフィス」の 9 月開設へ向け、準備を進めている。 障がいのある人向けのグループホームを約 5 年前から運営する同社。現在は、 50人ほどが暮らしているという。生活の支援を主軸にしてきた同社にとっては働く支援は初めての挑戦。代表取締役の服部謙志さん(46)は「人の成長を促す場所を作る」と熱く語る。
高い工賃と成長をサポート
服部さんによると、B 型就労支援施設の全国の平均工賃は 1・6 万円。それを知ったとき「あまりにも安い工賃だ」と驚いたという。「利用者様の成長や工賃を上げる仕組みを作りたい」と思い、仕事を全国から得られ、高い工賃を払えるパソコン仕事に特化することを思い立ち、2年越しの思いを形にした。
仕事へのやりがいを感じてもらうために、スキルやマナーなど細分化された工賃の指標となる評価制度を作成。仕事によって工賃 7 万円を目指すことができる環境を整えた。受け入れは初心者から Web デザイン、動画編集など上級者まで仕事が用意できる。MOS 資格取得も可能。あらゆる利用者様を幅広く受け入れることを目的として B 型就労施設を計画した。
スキルごとの評価を細かく設定しており、役割・価値を感じ、自信へと人が変化できるサポートを促す仕組みを整えた結果、一宮市のキャリカクでは一般企業への就職実績が 3 人ある。居場所として、高い工賃が欲しい、成長したい、一般就労を目指したいなど利用者様に合った働き方をサポートする。パソコンを使った仕事の可能性は、地域を限定することなく、仕事を受けることができることが魅力だという。
ファミリアの経営理念に掲げる「あなたのために」。服部さんは「利用者様が社会の一員として誰かのために活躍できる場所でありたい」と準備が佳境を迎えた現場を見渡しながら熱く語っていた。