四日市市も帯状疱疹ワクチン公費助成へ、中央道路の車線統合など請負契約案も、29日初日の市議会に提案

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 三重県四日市市は8月22日、同29日に初日を迎える市議会に提案する議案などについて説明した。物価高騰対策事業費や帯状疱疹ワクチンの公費助成を始めるためのシステム改修委託費などを含む一般会計補正予算案、市街地再開発のメーン事業のひとつ、中央道路の国道1号からJR四日市駅への車線を南側へ統合するための工事の請負契約の締結案など議案17件、報告2件を上程する。議案には2022(令和4)年度決算認定案も含まれている。【8月29日に初日を迎える四日市議会の本会議場】

 帯状疱疹ワクチンの公費助成は、2024年4月開始を目標に、50歳以上の市民を対象に生涯1回助成する。事前申請方式、5割公費負担程度、年間接種者数を5700人と見込み、初年度の公費負担見込みを9200万円と見込んでいる。

 四日市市は国が予防接種法での定期接種を審議中だったことから動向を注視してきたが、審議が停滞していることや、すでに全国で174自治体(2023年4月末現在)が助成制度を導入し、近隣でも桑名市、亀山市、木曽岬町、川越町、鈴鹿市などが始めたことから、市民の関心や必要とする声は大きいと判断したという。

 一方、今回の補正予算では、小中学校の1年生で30人以下の学級編成を行い、きめ細やかな指導をするとして市が看板事業ともしてきた「少人数学級拡充事業費」をほぼ全額、減額補正する内容が含まれている。全国的な教員不足が指摘されるなか、この事業を進めるための講師確保が絶望視されているといい、事業はできないと判断、今年度分6200万円余を減額する。教員不足がこのままだと、2024年度当初の予算付けも難しいのではと危惧されているという。

 中央通りの再編にからむ請負契約案では、国道1号から三滝通りまでの約300メートルについて、入札の結果、中村・福道特定建設工事共同企業体との契約を提案する。契約金額は7億3373万3000円。三滝通りからJR四日市駅にかけての約350メートルを、同じく富洋・中央特定建設工事共同事業体との契約を提案する。こちらの契約金額は5億7530万円。契約期間はいずれも2024年12月20日までとなっている。

 2022年度決算については、一般会計、特別会計ともに黒字で、一般会計は歳入決算額、歳出決算額いずれも増加し、決算規模は2020年度に次ぐ過去2番目になったとしている。企業会計では水道、下水道が黒字だった一方、市立四日市病院事業は純損失8.9億円の赤字だった。市は預金なども十分で、ただちに問題となる状況にはないと説明している。