ピアノと電子オルガンで全国大会最優秀賞 「やりたい」を追求  村田弥優さん(16)

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 菰野町竹成の村田弥優さん(16)は電子オルガンやピアノのコンクールの全国大会で最優秀賞を受賞する腕を持つ。

 母の峰子さんが自宅でピアノ教室を開いていて、物心がついたころにはピアノの前に座っていた。6歳のころ、峰子さんの先生にピアノを習い始め、小学生になると、電子オルガンも始めた。電子オルガンはバイオリンやフルートなど他の楽器の音やリズムも出せる楽しさがあり、両立するようになった。

 小学5年のとき、「ローランドオルガンステージファイナル」で最優秀賞を、中学1年で、「ピアノローランドミュージックフェスティバル」で最優秀賞を受賞した。コンテストの前に右指を骨折したり、定期テストとコンテストが重なり、大変なこともあったが、幼いころ支えてくれた祖母を笑顔にしたいと、両立を続けた。

 映画「ハリーポッター」を観たことで英会話を習い始めた。字幕なしで洋画を鑑賞し、英語の小説も読むように。図書館で化学の本を読んだことがきっかけで化学にも関心を持った。高校進学の際には複数のオープンスクールに参加。峰子さんの母校で当時の恩師や、同級生の先生が勤務することに安心感を覚え、県立四日市工業高校の物質工学科で、化学を学ぶ道を選んだ。学校では校歌の伴奏を任される。中学の先生が親身になって相談に乗ってくれたことがきっかけで、教員を目指す。

 8月には大人のための発表会に、ピアノ、ドラム、ベースのトリオの部に出演予定で、夏休みはその練習に没頭する。「天国のおばあちゃんに届くよう演奏したい」と、やりたいことをとことん追求する青春だ。