四日市市江村町の郷土作家研究家・志水雅明さん(73)は、8月20日(日)午後1時半から、菰野町菰野の菰野ピアノ歴史館で「光さす郷土“まほろば”への誘い~歌と朗読で紡ぐ志水雅明の世界~」を開く。志水さんが長年調査し、民話や評伝、歌詞等の作品で紹介してきた郷土四日市とその周辺地域の多彩な豊かさや美しさを、プロの歌と演奏、朗読などで表現する。観覧には、同歴史館入館料500円が必要。【左から志水さん、声楽家の東川さん、ピアニストの上杉さん】
約1時間のプログラムは3部構成。第1部では、志水さんが作詞した「生きる喜び、歌う喜び」「桑名市立光陵中学校校歌」「愛郷歌」の3曲を、四日市市出身の声楽家・東川恭子さん(66)がメゾソプラノで独唱する。ピアノ演奏は、四日市シンフォニックコーラスの元伴奏者・上杉伊都子さん(62)。
【練習で「愛郷歌」を朗々と歌い上げる東川さんと伴奏する上杉さん】
第2部では、志水さんが、創作への思いを語る。1989年11月に開かれた演奏会で初披露された「愛郷歌」は、同年9月に先天性心疾患で1歳を前に早世した愛娘に郷土四日市の美しい景色を、すばらしい歴史や文学を伝えよう、未来に語り継ごうと作詞したという。「これまで市内に多く残る民話を後世に伝えたい一心で発掘し、再話・再創造してきた。その一端を垣間見てほしい」と志水さんは話す。
第3部は、志水さんの著書「みんなの民話 片目の龍と清太の村」より、「白狐の願い」と「雲を呼び、水を呼ぶ龍」を東川さんが朗読する。いずれも四日市弁で語られ、昔の四日市の風景が広がる物語。「内容がわかりやすく、暗くないお話。ほっこりする四日市弁を楽しんでいただければ」と東川さん。
上杉さんは、「今回の歌は、ピアノ歴史館という会場に合わせて、ピアノの音色を生かすクラシックな曲調の作品を選んだ。志水先生が作詞した曲には、民謡調やフォーク調のものもある。今後もテーマを決めて開催していきたい」と展望を語っている。志水さんは、「四日市地域の素晴らしいところを再認識してほしい。足元を見つめれば、光が差してくる。そんな光さす郷土“まほろば”を感じてください」と来場を呼び掛けた。
問い合わせは、上杉さんTEL090・3856・2437へ。