「顔の見える地域密着型コミュニティ」として、今年2月にオープンした四日市市中村町の古民家「如意輪庵」で7月15日(土)、同市出身のシンガーソングライター・岩田耀介さん(27)の弾き語りワンマンライブがあった。今後定期的に同古民家でライブを開くことが発表され、「地元での活動拠点の1つとして、継続的に歌声を届けていきたい」と話している。【如意輪庵1階和室で開かれた岩田さんのライブ=四日市市中村町】
古民家は築約100年の木造2階建てで、桑名市でサロンを経営する丹羽美揮子さんが、若者の夢を応援する場所にしたいと、友人の古民家の1階をケーキ店と和室に、2階をレンタルルームに改築し、地域密着型のイベントを運営している。2016年にNHK特集ドラマ「クロスロード」の主題歌「愛は止められない」でメジャーデビューしたバンド「リフレクト・リフレイン」の元ボーカルで、同バンド解散後、シンガーソングライターとして、東京を中心に活動を続けてきた岩田さんは、普段ライブハウスで歌うことが多い。「ライブハウスになかなか行かない人にも聞いてもらえるように」と、アットホームな雰囲気でパフォーマンスができる会場を探していたところ、知人の紹介を受け、今回のライブ実施に至った。
【会場となった如意輪庵外観】
SNS等での告知後3日で完売した「座席」に当日は、子どもから70代後半まで30人の観客が集まった。岩田さんのオリジナル曲を中心に、「涙そうそう」や「糸」といった名曲のカバーも織り交ぜながら13曲と、アンコールでは、メジャーデビュー曲「愛は止められない」を含む2曲が披露され、観客はアップテンポの曲では手拍子をしたり、うちわを振ったり、バラードではうなずいたり体を揺らすなど、思い思いに楽しんでいた。
【熱唱する岩田さん】
岩田さんのライブは初めてという年配の女性は、「『新宿駅西口』という曲が良かった。情景が目に浮かぶようで、楽しめた」、2回目という女性(19)は、「『愛は止められない』の頃、中学生でリアルタイムで聴いていた。岩田さんの曲は、今どき珍しく歌詞がストレートでそこがとてもいい」と笑顔で語った。
「難しいテンポの曲でも手拍子をしてくれたり、アンコール時には、お客さんの方からリクエストが飛び出すなど、想像よりもっとアットホームで驚いた」。ライブ後、感想を話す岩田さんは充実した表情。次回の同会場でのライブは10月21日(土)。「季節ごとに訪れて、コロナ禍ではできなかった『一緒に歌を楽しむ』ということをしていきたいですね」と、今後の活動に前向きでいる。
【如意輪庵入り口のライブチラシを前に笑顔の岩田さん】