津市久居アルスプラザ「こどもミュージカル版オズの魔法使い」 北勢地区から3人出演 8月13日公演

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 津市の子どもたちと名古屋芸術大学でミュージカルを学ぶ学生を中心とした舞台「こどもミュージカル版オズの魔法使い」が、8月13日(日)、同市久居東鷹跡町の津市久居アルスプラザで上演される。演出は、同市美里町を拠点に活動する「第七劇場」代表の鳴海康平さん(43)。オズ役で出演する同大学卒業生で俳優の山本航大さん(24)と犬のトト役の圡屋歌恋さん(小6)は四日市市在住。アンサンブルの濱村朱里さん(小5)は亀山市から参加している。【来場を呼び掛ける北勢地域メンバー(左から山本さん、濱村さん、圡屋さん)=津市久居東鷹跡町で】

 想像、創造、表現、コミュニケーションの力と地域愛の育みや将来の文化芸術を牽引する人材の育成を目指し、地域のプロの芸術家の指導で子どもたちと創作活動を行う「アルスこども創造プロジェクト」の企画。昨年は久居地域の歴史に焦点を当てた音楽劇「久居のものがたり」を上演し、好評を博した。

 「オズの魔法使い」は、アメリカの児童文学作家ライマン・フランク・ボームが書いた世界的な名作。少女ドロシーが、竜巻に巻き込まれ迷い込んだ異世界で、仲間と共に故郷へ帰ること・知恵・心・勇気といったそれぞれの望みをかなえようと奮闘する冒険譚。今回は、子どもたち用に編集した脚本を用いつつ、楽曲の訳詞は鳴海さんが手掛けた。「英語を訳すと、日本語はどうしてもリズム感が損なわれがちだが、現代のポップスのような歌詞で、文章の区切りを柔軟に曲に合わせるよう工夫した」と鳴海さん。「参加の子どもたちの年齢は、小4から高2まで幅広いが、お互いに高め合う光景が見られ、人間としてもチームとしても日々成長が見える。本格的にミュージカルを学んでいる学生たちと一緒にそれぞれが刺激し合った創作という点が大きな見どころ」と語った。

【歌唱指導を受ける子どもたち=津市久居東鷹跡町で】

 山本さんは、当初、講師陣のアシスタントで振付歌唱指導での参加だったが、オズ役のオファーも受け、子どもたちのまとめ役をしながら役に挑んでいる。「自分も子役出身なので、頑張る子どもたちを見ているとエネルギーをもらえる。技術面を背中で見せながらも、今やっていることの楽しさを壊さない指導を心掛けたい」と充実した表情を見せた。

 圡屋さんの参加の動機は、昨年の同企画舞台にも立って楽しかったことから。「トトは、主人公ドロシーの愛犬。大学生のお兄さんお姉さんたち主要キャストと同じシーンに出番が多いので、とてもやりがいがある」と張り切っている。
 濱村さんは、3歳からヒップホップ・ジャズ・バレエを始めダンス歴8年。劇団四季が好きで、自分もミュージカルの舞台に立ちたいと参加した。「本番で本気出せるように頑張りたい」。将来の夢はダンサーだそうだ。 

【山本さんにダンス指導を受ける子どもたち=津市久居東鷹跡町で】

 本番の会場は、同プラザ「ときの風ホール」で、午後2時開演。料金は全席指定で1000円。3歳未満の膝上鑑賞は無料。上演時間は1時間程度を予定している。チケットは同プラザ窓口で販売している他、電話(059・253・4161)やオンラインチケットサ―ビス(https://www.tsuhisai-ars.jp/event/35937/)で申し込みできる。