「若者が参加する市民運動に」、四日市で菱山南帆子さんが講演、九条の会よっかいち十八周年のつどい

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 三重県の四日市市文化会館で25日、「九条の会よっかいち十八周年のつどい」があり、許すな!憲法改悪・市民連絡会事務局長の菱山南帆子さんが「新しい戦前にはさせない!~若者とシニア世代のつながりを求めて~」と題して記念講演した。菱山さんは、市民運動の参加者は高齢化しているが、若者も社会に不安や危惧を感じており、若者に信頼され、参加したくなるような運動を私たちがつくっていくことが大切だと訴えた。【若者たちの置かれた現状や市民運動がすべきことを語る菱山南帆子さん=四日市市安島2丁目】

 菱山さんは、「Jアラートや対処訓練の頻発で、気づかないうちに戦争に備える気持ちになり、防衛予算の急激な増加さえ見過ごしてしまう今の雰囲気は1930年代に似ている」などとし、日本国憲法の趣旨を守っていくために市民運動の力が求められているとした。

 菱山さんは、生活困窮者の相談を通じた体験から、日本の国際的な立場が低下し、非正規労働者が増えたことなどで、若者は自分の生活を守ることを強く意識し、みんなと違うと見られることを極端に恐れ、社会を変革することで自らの生活を守るという気分になれない状況にあると分析した。

 そのうえで、最近までの市民運動も、かつての日本の企業社会のように、年長者が教えてやるという雰囲気が残っており、相手の意見を聞いて共感するという雰囲気が足りないのではないかと問いかけた。「私たちの市民運動が楽しい運動になっていなければ、若者たちは自分もその輪に入りたいとは思わない」とし、登山客や飲み客に協力を求めて成功したアイデア署名活動などの実例を挙げ、これからの市民運動の形の多様性や変化を提言した。並行して、若者に信頼される運動を続けていくことこそが大切だと訴えた。

 菱山南帆子さんは1989年、東京都生まれの若い市民運動家。著書に「嵐を呼ぶ少女とよばれて 市民運動という生き方」があり、その著者紹介欄には、小学校5年生の時に担任教師の差別発言に抗議して闘い、などの記述がある。メールマガジン「猫とトラメガ」を配信中。

 会場には約100人が参加し、全国交流集会の報告や質疑のあと、マイナンバーの対応や防衛財源問題、原発や入管法など多くの政治課題に取り組むことや、今後の「九条を護り生かしていくために、若い世代とのつながりを求める努力を決意したい」などとする「十八周年のつどい」アピールを採択した。(多くの人が参加した会場)

 

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