「みんなで歌う」野ばら音楽会が5月から復活 四日市のすわ公園交流館に歌声響く

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 毎月第3火曜日の昼下がりに、四日市市諏訪栄町のすわ公園交流館で開かれる「野ばら音楽会♪」。2人組ユニット「Brilliant Colors(ブリリアントカラーズ)」のピアニスト・佐藤日奈子さんが奏でる季節に合った唱歌や懐メロ、映画音楽やオペラといった多彩なジャンルの楽曲に、ボーカルの可愛アンリさんが情感あふれる歌を乗せている。このほど、封印されていた観客の歌声が、3年ぶりに戻ってきた。【会場が一体となって歌唱を楽しむ様子=四日市市諏訪栄町】

 2014年6月、初夏の野ばらの季節に始まった同音楽会の特長の1つは、観客が一緒に歌って楽しめることだった。しかし、コロナ禍で2年間開催休止。昨年4月に「みんなで唄おう」という冠を外し、観客数を制限、ステージと客席の間に透明パネルを置き、感染症対策に力を入れ、再開した。

 「みんなで歌わない音楽会の時期は寂しさもあったが、リクエストに応えつつ、難易度の高い選曲をしたり、ピアノソロコーナーを設ける等、音楽の幅を広げる機会にもなった」と2人は口をそろえる。「交流館のフェイスブックで配信もしてもらい、気合が入りましたね」と振り返る。

 待ち望んだ「みんなで唄おう!野ばら音楽会」が完全復活した5月16日は、節目の回に必ず歌うシューベルトの「野ばら」を可愛さんのソロでスタート。続くヴェルナーの「野ばら」から観客も参加し、唱歌「緑のそよ風」「山のロザリア」等を口ずさんだ。佐藤さんはピアノソロコーナーで、バッハのメヌエットに「こいのぼり」等5月の唱歌を忍ばせるオリジナルアレンジを施し、会場を沸かせた。

【好評を博している佐藤さんのピアノソロ】

 プログラムが昭和歌謡に差し掛かると、17人の観客の盛り上がりは最高潮に。「大阪ラプソディー」では、観客が「ハモリ」に挑戦する一幕も。ラストは可愛さんが、マイクなしでオペラの独唱曲「私を泣かせて下さい」を熱唱し、拍手喝さいのうちに終演となった。市内在住の70代の女性は「家だと1人だが、こうして皆で歌えて楽しい。喉にもいい」、別の女性も「元気をもらった」と笑顔で会場を後にした。Brilliant Colorsのフェイスブック(https://www.facebook.com/brilliantcolors2013)では、音楽会の様子を写真や動画で紹介している。

 【マイクなしで歌い上げる可愛さん】

 次回の野ばら音楽会は6月20日(火)午後1時半から同2時半。入場無料、申込不要。問い合わせは同交流館TEL059・350・8411へ。