この思い、政治よ、すくえるか、統一地方選 四日市で独自アンケート

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 統一地方選が始まった。四日市市では前半戦の県議選(4月9日投開票)、後半戦の市議選(4月16日告示、同23日投開票)があり、各所で辻立ちによる舌戦などが熱を帯びている。「最も身近な選挙」ともいわれる地方議員選挙。「YOUよっかいち」は今回、独自に市内でアンケート調査をし、有権者の意識を探った。126人から回答が得られ、子育て支援策の充実などを求める政治への思いが意見として書き込まれた。【四日市市内427カ所の選挙ポスター掲示場には「選挙へGO」の呼びかけも=同市新正4丁目】

 グラフのように、三つの質問をし、最後に四日市市や三重県への「こうしてほしい」などの思いを聞いた。アンケートは3月17日から20日にかけて実施した。

■「投票に行く」9割近くに

 際立ったのは、「投票に行く」と回答した人が111人で、9割近くにのぼったことだ。たとえば、四日市市議選の投票率でも、平成に入ってから一貫して前回を下回る状況が続いており、アンケートとは逆のような様相だ。「投票に行きたい」「行かなければ」と答えている人も数人おり、実際に投票所へ向かわせる訴えの力が候補者側に求められている。

 投票に「行かない」と答えた人の中には「誰がなっても同じ」といったあきらめに似た声もある。一方で、「子どもが小さいので忙しい。見てくれる人もいない」(39歳、会社員の女性)、「WEB投票なら考える」(43歳、事務)などの意見もあり、投票がしやすくなる工夫は今後も研究が必要だ。

■議員の活動どう伝える

 「議員を知っているか」の質問では、具体的に県議6人、市議14人の名前も挙がり、一定の「身近さ」は感じさせた。ただ、議員に自らの意見や要望を伝えたことがあると回答したのは7人で、本当に「最も身近な選挙」になっているかというと疑問だ。

 議員を「知らない」と答えた人の抱く議員像は、「地域の住人に役に立つことをしてくれる人」といった肯定的な意見もあったが、多くは否定的で、「選挙の時だけ挨拶に来る」「毎日、何をしているのか分からない」「支援者とだけで盛り上がっている」など手厳しい。議員の活動をどう市民に知ってもらうかは、なお大きな課題だ。

■最多の要望は子育て支援策

 四日市市や三重県への思いや意見は8割近い98人が書き込んだ。最も多かったのは、年代を問わず、医療費無料化など子育て支援策の充実だった。「子どもと安心して遊びに行ける場所を四日市につくってほしい」という声も複数あった。中央通り再編のプロジェクトが動き始め、市街地の活性化に期待する声がある一方、周辺地から市内へ向かう交通手段の確保を求める声もあった。

 

■アンケートに書き込まれたおもな思いや意見(年代順)

(10代~20代)

「JR四日市駅周辺が賑やかになってほしい。市内へのアクセスがよくなってほしい」(18歳、会社員)

「道路整備をもっと円滑に」(18歳、大学生)

「賃金を増やしてほしい」(18歳、学生)

「賃金UP」(18歳、学生)

「産後ケアホテルの充実を」(21歳、学生)

「観光施設や遊ぶところがほしい」(22歳、学生)

「独身世代への援助」(23歳、会社員)

「必要なところへ必要な金を使ってほしい」(24歳、会社員)

「教育への資金を増やしてほしい」(26歳、女性)

「もっとイベントをしてほしい。楽しいことをしてほしい」(26歳、アルバイト)

(30代)

「税金が安くなってほしい」(31歳、公務員)

「他県、他市に自慢できるような魅力を」(32歳、農業)

「物価が上がり怖くなってきた」(34歳、事務)

「もっと無料で遊べる場所を。住んでいて安心な地域にして」(34歳、美容師)

「動物園、水族館など子どもと一緒に行ける場所を四日市に」(34歳、パート)

「観光名所をつくって」(34歳、会社員)

「子育てがしやすい環境を」(38歳、女性)

「子育てに今以上の力を入れて」(38歳、会社員)

「子育てがしやすい環境にして」(38歳、女性)

「地元の農業をもっと盛り上げてほしい」(38歳、農業)

「交通渋滞の緩和を」(38歳、会社員)

「子育ての手当を必要な時に支給して。今はずれている」(39歳、会社員)

(40代)

「中学校給食実施や子育て支援、ありがたいと思っている」(40歳、会社員)

「不妊治療費の無料、子ども4人以上の家族消費税還元」(40歳、会社員)

「中学以降の子育て支援。幼児期なみに必要」(40歳、パート)

「子どもの福祉。障害者など、すべての子どもにきちんと向き合う環境づくりをしてほしい」(40歳、パート)

「税金の使いみち」(41歳、自営業)

「子育てに関心がある」(41歳、パート)

「子どもたちが楽しいと思える学校の充実」(42歳、パート)

「子育ての充実、18歳まで医療費無償など」(42歳、会社員)

「地場産品のPRや販売場所が少ない」(40歳、女性)

「子どもが安心して過ごせる場所であってほしい」(40歳、女性)

「霞ヶ浦駅、踏切を使わず西口からも入れるようにしてほしい」(47歳、会社員)

「歩道の整備」(43歳、事務)

「公共施設や交通機関をもっと整備してもっと都会的に」(44歳、主婦)

「中央通りの再編に着手した今は中心市街地の活性化に尽きる」(45歳、自営業)

「週末に地元で過ごしたくなる街づくりを」(45歳、会社員)

「中央通りの再編で展望デッキはいらない。図書館はきれいにしてほしい」(45歳、パート)

「若者が働きやすい社会づくり」(45歳、主婦)

「教育。学力はもちろん道徳を見直して。教育現場に余裕を」(46歳、インストラクター)

「安全で住みやすいサポートの充実」(46歳、女性)

「もっと子育てしやすい環境」(46歳、会社員)

「高校生も医療費無料」(46歳、パート)

「すべての世代が住みやすい町に」(47歳、パート)

「地域活性化に注力してほしい」(47歳、会社員)

「18歳までの医療費無料」(47歳、パート)

「子どもの教育に予算を増やして」(47歳、自営業)

「よんデジのような市民みんなが喜び楽しくなる取り組み。あと、空き家対策」(47歳、会社員)

「子育て支援の行事やイベント、子どもが参加可能なイベントを」(47歳、会社員)

「新図書館ができても現図書館も改修して書庫や貸し出しの拠点として残してほしい」(48歳、パート)

「小中学校の教員数や環境の整備、小学校英語教育を専門性のある方へ委託」(48歳、女性)

「農福連携の発展」(48歳、公務員)

「子ども関係」(49歳、会社員)

「郊外の交通網の充実」(49歳、会社員)

(50代)

「物価上昇への施策」(50歳、介護士)

「何かで『これが一番』というものをPRして。官民一体ではなく、自治体がもっと自分の地域を熱くしてほしい」(50歳、会社員)

「新しいバスターミナルができたら活気が出るのかな」(50歳、主婦)

「子育てしやすい町に」(50歳、自営業)

「子どもたちのために住みやすい町にしてほしい」(51歳、公務員)

「最近、道路の状況が悪い。アスファルトに穴があいている場所が多数ある」(52歳、パート)

「子ども医療費、学生のうちは無料に」(52歳、会社員)

「暮らしや経済が良くなること。可処分所得を増やすことを実現してほしい」(53歳、経営者)

「老人、子どもに手厚い支援」(53歳、パート)

「子育ての環境改善」(53歳、会社員)

「JR四日市駅周辺再開発、物価高騰への地域クーポン」(53歳、会社員)

「子ども医療費の所得制限つき18歳まで引き上げ、物価高騰に対する補助金、国道1号、23号の渋滞緩和、交通弱者に対する公共交通の充実」(53歳、パート)

「教育にどれだけお金を出してくれるか」(54歳、公務員)

「道路整備、バイパス増」(54歳、会社員)

「住みやすい地方に」(54歳、公務員)

「高校生の医療費無料化」(54歳、パート)

「教育委員会の対応、空き家対策」(56歳、パート)

「就職難民を減らしてほしい」(57歳、会社員)

「他県から人が来るような住みよい町にして」(57歳、自営業)

(60代~70代)

「道路渋滞緩和」(60歳、パート)

「街が、とくに昼の時間帯に賑やかになってほしい。イベントがない時でもわくわくできるような四日市になってほしい」(61歳、会社員)

「医療を充実させてほしい。優秀な医者を集めて」(61歳、主婦)

「もっと情報発信して。四日市は三重で一番の都会なんだから」(62歳、アルバイト)

「家周りの道路の整備にも力を入れて」(63歳、パート)

「小さな企業の存続の応援を」(66歳、会社役員)

「若い世代が魅力を感じる地域づくり」(67歳、会社員)

「雇用の機会が多い都市にしてほしい」(68歳、会社員)

「中央通りの再編の活性化に期待」(69歳、就労支援)

「空き家の処分の法の改正、市役所の対応改善」(72歳、飲食業)

「コロナ対応もっと迅速に」(75歳、主婦)

 

 

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