四日市市が子どもが自分で考え表現する力を育てようと取り組む「こども芸術体験事業」のワークショップ「みんなで音楽劇をつくってみよう」が2月23日、あさけプラザ(同市下之宮町)で開かれ、小学生37人が音楽劇の作品作りを学び、最後に舞台での演技に臨んだ。【舞台上で大きなカブを引っ張る演技をする参加者ら=四日市市下之宮町】
小学生が対象で、講師には作曲家でピアニストの加藤昌則さん、金城学院大学准教授の磯部澄葉さん。定員の倍以上の申し込みがあったそうで抽選で選ばれた参加者らは午前10時に集合。「大きなカブ」をもとにした音楽劇の舞台を作り上げるため、劇に使うカブを作ったり、作詞作曲にも挑戦。役もカラス、カニ、四日市の人など今日だけの特別なものを皆で意見を出しながら決めていった。
午後になると、あさけプラザホールの舞台上での稽古へ。ワークショップの締めくくりとなる参加者の保護者らが観客となる舞台へ向け、磯部さんの朗読に合わせたり、動きや台詞などを加藤さんの指導を受けながら、徐々に上達させていった。休憩時間も参加者同士で動きを確認したり熱心な様子。加藤さんから「ほとんどの劇は2か月間、しっかり稽古する」ということを聞き、驚きながらも、短時間で本番を迎える舞台へ向け、真剣に取り組んでいた。
午後4時20分、いよいよこの日、この場所だけ、オリジナルの「大きなカブ」の音楽劇が開演。照明や音響による演出もあり、舞台上で輝く我が子の姿に、保護者らは、真剣な眼差しで見つめていた。
開演直前、一人ひとりが一生懸命。一日で成長した子どもの姿を見れたのでは」と、保護者らはに向け話した加藤さん。劇終了後は、大きな拍手が沸き起こっていた。参加者の小学3年生の女の子は「はじめは緊張したけど楽しいです」と笑顔で話していた。