新春恒例の四日市消防出初式に、薄紅色の袴を身に着けた県立四日市四郷高校(四日市市八王子町)の書道部員が登場、3年ぶりに書道パフォーマンスを披露し、会場を盛り上げた。【 書道パフォーマンスの様子=四日市市羽津甲で】
2年生3人、1年生2人で、平日週5日放課後に活動。同高には芸術コースがあり、書道を学ぶ目的で入学する生徒もいる。部長の渡邉真由さん(2年)もその一人で、書道教室に通いながら、部活動としても続け、二段の腕を持つ。昨年作品が全国高等学校総合文化祭の三重県代表にも選ばれた。
おしゃべりしながら準備をしていても、半紙に向かい筆を持つと、書に集中し静まり返る。字にはその時の体調やメンタルが現れる。後日作品を見ると書いた時の自分の状態を思い出すそうだ。副部長の矢田優実さん(2年)は幼いころから書道に親しみ「やりがいを感じる」と話す。
谷こころさん(2年)は、入学時の部活紹介で先輩が披露した書道パフォーマンスに憧れ入部。最初は崩して書く行書の書き方を覚えるのに苦労したが、次第に滑らかに筆を動かせるようになった。「書いている間は日々の小さなことを忘れ集中し、無になれる」と話す。
消防出初式での書道パフォーマンスは校外の人に初めて披露する場だったため、かつてないほど緊張したが、堂々とした筆運びで大役を果たした。渡邉さんは「緊張が達成感に変わった。四日市市議会の題字を書くなど、普段できない体験ができ楽しい」と、部の魅力を語った。
【作品を前に立つ2年生(左から渡邉さん、矢田さん、谷さん)】
(2023年2月4日発行 YOUよっかいち第216号より)