横断歩道で停まってくれた運転手にお礼の気持ちを示すことで、逆に運転手に「停まらなければ」と意識を高めてもらう「まもってくれてありがとう運動」のモデル校指定が12月8日、三重県四日市市の市立河原田小学校であった。こにゅうどうくんもお手伝いで登場した指定式をし、下校時間には子どもたちを警察官や父母らが横断歩道などで見守った。【横断歩道を渡る子どもたちを見守る四日市南署員ら=四日市市交通安全協議会提供】
四日市市交通安全協議会が2018年12月から取り組んでいる運動で、年4回の交通安全運動で1校ずつモデル校に指定、今回で市内37校のうち17校が指定されたことになる。指定期間は1年だが、地域全体でこの取り組みを考えてもらうことで、横断歩道では停まって歩行者を守ろうという意識を広げていこうとの狙いだ。(こにゅうどうくんも見守った「ありがとう横断旗」の贈呈=四日市市交通安全協議会提供)
河原田小学校では朝、指定書の交付や、横断の時に使う黄色の「ありがとう横断旗」の贈呈などがあった。下校時間には協議会や四日市南署などの関係者が集まり、横断歩道や脇道の下校ルートなどで子どもたちを見守った。
鳥居純樹校長によると、幸い、事故は起きていないものの、学校の前を通る県道は交通量が多く、旧伊勢街道など脇道も車が走るため、注意したい場所は少なくないという。
三重県は、JAFの全国調査で、信号のない横断歩道で車が停まってくれる停止率が3.4パーセントと全国ワーストワンだったことがある。最近でこそ50パーセントに近づいているというが、長野県など先進的な県に遠く及ばない状態で、運転手が意識することがさらに必要だ。