円形デッキが見せる夢 四日市の市街地、変貌へ動く

33947
近鉄四日市駅の東側にできる円形デッキの想像図(四日市市提供)

直径40mの回廊 地上6mで往来

 四日市の市街地のどまんなか、近鉄四日市駅からJR四日市駅にかけての中央通りが大きく変貌しようと動き始めている。新しいバスターミナル、車線を減らし、歩行者空間を拡大する道づくりなど、市の表玄関の表情は大きく変わる。なかでも目を引くのは、近鉄駅東にできる巨大な円形デッキの構想だ。駅前の風景を変え、市の未来を夢見せるシンボルともいえる。来年度以降、徐々にその姿を現していく。

駅西で先行着工

 近鉄四日市駅東の中央通りの中に国がつくる新バスターミナルなど、これらの整備計画は、リニア中央新幹線の東京~名古屋が開通する2027年度ごろの完成を目標に置いている。今年の夏には、その最初の工事として、近鉄駅西の市民公園から西浦通りにかけて、道路の歩行者空間を広げる事業が始まった。

 円形デッキも、工事前の上下水道や電話線、電気、ガスなどとの調整を実施中で、2023年度から本体そのものの整備に入る予定だ。

 円形デッキは直径約40メートルの空中回廊で、人は約6メートルの高さ、約3.5メートルの幅の通路を歩き、駅やバスターミナルなどを行き来する。屋根の柱のデザインには、四日市の伝統工芸「日永うちわ」の構造が取り入れられる。愛称を募集することも検討されている。

※2022年12月3日(214号)発行 紙面から