「四日市の未来を決める事業」、中央通り再編でシンポジウム開く

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 三重県四日市市の中央通りを大きく変える市街地整備についてのシンポジウムが11月27日、四日市商工会議所で開かれた。会場のホールに100人余、オンライン聴講もほぼ同じ参加があった。冒頭のあいさつで森智広市長は「この事業は四日市の未来を決め、四日市港のまちづくりなど、一帯を面として変えていくきっかけになる」などと語った。【シンポジウムで新しい四日市づくりを語るシンポジウムのパネリストら=四日市市諏訪町の四日市商工会議所】

 「動き出した!四日市のまちなか再生~まち・さと・みなとを紡ぐまちづくり~」と題し、今年、近鉄四日市駅西の西浦通り、市民公園付近で先行着工したJR四日市駅までの中央通り再編について意義を語り合った。この整備では、現在の中央通りの車道を車線を減らしてクスノキ並木の南側に集約、北側に並木などの自然を生かした庭のような歩行者空間をつくる。(緑豊かな庭のような歩行者空間=四日市市提供)

 パネルディスカッションでは森市長や商工会議所の種橋潤治顧問、日本トランスシティの小林長久取締役特別顧問、東京大学大学院工学系研究科の村山顕人准教授、国交省都市局の角田陽介街路事業調整官、同省中部地方整備局の菅良一三重河川国道事務所長が登壇、早稲田大学理工学術院大学院創造理工学研究科の有賀隆教授がコーディネーターを務めた。

 小林氏は、港から市街地を見る観点で、「旧港をまちづくりに生かしていきたい。ロンドンやニューヨーク、国内では神戸や横浜がその方向だ。JR四日市駅周辺をしっかり再開発して、市街地と港地区をつなげたい」と話した。

 森市長は「中央通りだけでなく、近隣の公園など町全体を巻き込む整備にしていきたい。とくに、JR駅周辺の開発はこれまでずっと大きな課題だったが、誰もやれなかった。ここに手をつけていきたい。大学誘致などの構想も出ている。JR駅周辺と港をつなげていきたい」などと話した。

 村山准教授は、「車の自動運転の発達や電動車いすの普及など、まちが世の中の変化に対応していくために、中央通りを整備したあとも、しっかりマネジメントしていくことが必要だ」などと話し、市民全体で市街地整備に関心をもってかかわっていくことを求めた。