三重職業能力開発促進センター(愛称・ポリテクセンター三重 四日市市西日野町)は11月23日、小学生の親子を対象にものづくり教室を開いた。新型コロナ感染症の影響で休止していて、3年ぶりの開催となった。【完成したイライラ棒を試す参加者ら=四日市市西日野町】
求職者向けの職業訓練などをする同施設では、ものづくり産業の盛んな三重県の将来の担い手でもある小学生を対象に、毎年8月に「親子ものづくり教室」を恒例行事と実施。新型コロナ感染症の影響で開催を見合わせていたが、時期を変更し11月に開催をすることとなった。
事前に近隣の小学校へ参加を募ったそうで、参加者は「銅製ブレスレット」「イライラ棒」「モーニングメロディー」「クラフトボックス」「鉄パイプ鉄琴」から希望を選択。普段は訓練生へ向けて指導をする講師が、「先生」となって作り方や仕組みを説明しながら、親子で作業を進めていった。
アルミ線を使って作る「イライラ棒」では、電流が流れると音が鳴る仕組みになっていて、完成後に動作を楽しむ様子が見られた。パソコンで入力した文字をレーザーで刻印する作業も体験、自分の名前を台に刻むなどし、作品を完成させていた。
また、「鉄パイプ鉄琴」を作った参加者は、訓練でも使用されているパイプバイスを使って、鉄パイプを決められた長さに切断。完成後は音を鳴らして「作ることが出来てうれしいし、楽しい」と笑顔で話す参加者もいた。
電気関連などの指導をする講師らがアイデアを出し合って、内容を決めたそうで、「普段は大人が相手。小学生に教える機会があることで、気づくこともある」と話す講師も。3年ぶりの開催とあって、主催する講師も楽しみにしていたそうだ。
1970年に「技能五輪国際大会」がアジアで初めて日本で開催されたことを記念し11月10日は「技能の日」、11月は「人材開発促進月間」と定められているそうで、ポリテクセンター三重の吉本卓弘所長は「新型コロナの影響でなかなか出来なかったが、開催できてよかった。小学生にものづくりに少しでも興味を持ってもらう機会になれば」と話していた。