入院患者の避難に主眼を置いた消防訓練が11月22日、三重県四日市市の市立四日市病院であった。病院各部署での初期消火や火災伝達の訓練は定期的にしているが、消防と協力して行う訓練は4年ぶりという。【患者の救出訓練をする消防の隊員ら=四日市市芝田2丁目】
病院から約25人、市消防本部の中消防署から約20人が参加した。「実際に火災が起きたことはないが、不測の事態に備えることが大切」と企画した訓練で、5階の病棟で火災が起きたことを想定し、看護師や職員らがいざという場合の動きを確認しながら進めた。(看護師や職員は避難経路の確認をしながらの訓練)
看護師らが患者を階段で避難させる訓練をしたあと、病室に取り残された患者がいるとの連絡で消防の隊員たちが病棟へ。病室のある廊下には煙が充満しているため、隊員たちは頭を低く、足をゆっくり延ばして現場を確認しながら前進する動きで病室に入り、職員が扮した患者を抱えて運び出した。
最後は中庭で放水訓練をした。講評では、消防が到着するまでの動きが重要なこと、日ごろから避難経路を確認しておくことが大切、などの注意点が語られた。