兵庫県神戸市に拠点を置く「日本南京玉すだれ協会」の会員4人が11月19日、四日市市小林町の介護事業所「クレアデイサービス」を訪れ、軽妙な口上と竹製の小型すだれの形を技で様々なものに見立てる芸を披露した。【色鮮やかな衣装で利用者や職員に芸を披露する会員ら=四日市市小林町で】
津市内で南京玉すだれの講座を開く同協会の流派のひとつ、八房流師範・八房風香さんらが同事業所を初訪問。祝い事や祭りなどで技を披露して場を盛り上げているそうで、利用者向けに開くイベントの一環。日本の伝統芸で「初めて身近で見る」という人も多く、4人が色鮮やか衣装を着て登場すると拍手が沸き起こった。
はじめに由来などについて話があった後、玉すだれを何かに見立て「なんだ、なんだ、これなんだ」という問いかけをしながら、象や梅の花などの形に次々に変形させていく会員。「ア、さて、ア、さて」といった誰もが聞いたことのあるような口上を聞くと、利用者らは手拍子をするなど、大いに盛り上がった。
棒の先端で皿を置いて回す「皿回し」や、傘を回しその上で玉を回すなど「一発芸」もあり、皆が笑顔で楽しんでいた。芸に使う玉すだれを間近で見る時間もあり、皆、八房さんらの説明を熱心に聞いていた。
伊勢神宮や湯の山温泉を見立てた技も披露。「また、皆様にお会いできるのを楽しみしています」と会員らと終了時にあいさつをすると、会場を後にする会員らに向け、大きな拍手が送られていた。
八房さんらは、津祭りへの出演や海外でも芸を披露したことがあり、「南京玉すだれを見て、明るい気持ちになっていただければ」と笑顔で話していた。