四日市あすなろう鉄道と四日市市消防本部、三重県警は10月20日、走行中の車両内で不審者が鉄パイプを持って暴れ、液体をばらまくことなどの「鉄道テロ」を想定した異例事態対応訓練を駅ホーム車両で行った。【鉄パイプを持った不審者へ対応する四日市あすなろう鉄道の社員ら=四日市市安島で】
訓練は、四日市あすなろう鉄道の四日市駅へ向かう列車の中で、通報装置が押されたため停車。車内で「なんやお前は」などと怒鳴りながら、鉄パイプを持った男に、運転士が「これ以上罪を重ねないで」などと声を掛けながら乗客の安全を確保。駆け付けた警察官が、男を取り押さえた。
車内には異臭がするという想定の中で、防護服を身に着けた消防隊員が現場に到着。車両内を確認しながら、液体がまかれた場所や入れ物を適切に処理する訓練も行われた。
負傷者が数名いるという想定もされ、けがの状態などを確認し消防隊員が対応した。
訓練後、四日市南警察署の射場重人署長は「いつなにがあっても有事に対しての連携は重要。訓練を通じてそれぞれが確認できたのでは」と訓練に参加者に向け話していた。