三重県いなべ市で白いソバの花が満開だ。同市大安町の三岐鉄道三岐線・丹生川駅の近くでは、5ミリほどの小さな花が集まって、藤原岳などの山を背景にして畑一面を染めている。見ごろは10月下旬までだそうだが、少し遅れて種まきをした赤い花のソバが同市藤原町などで見ごろに入るという。【小さな花が集まって、一面が白く染まったソバ畑】
市によると、転作の作物になり、獣害の被害が少ないものをと、20年ほど前から栽培が始まった。作付け面積は約54ヘクタールで、15~16トンの収穫が見込まれている。ピーク時には100ヘクタールほどで栽培されたというが、雨に弱いことなど栽培には苦労も多く、減少気味だという。
収穫されたソバは、おもに市内のそば打ち愛好者らが使う。市内にはそば打ちの有段者だけでも100人以上はいるのだという。その新そばを味わうことができるのが11月27日に市役所前で開く第11回いなべの里新そば祭り(午前10時~午後3時)。新型コロナの感染拡大の影響で3年ぶりの開催になる。今年は舞台での催しなどはなく、新そばを食べてもらう会に徹するという。