4月に開かれた「MUFJ全国ジュニアテニストーナメント」で優勝、「全国制覇する」という夢を叶えた県立四日市工業高校2年の本山知苑君(16)。次は全国高校総体優勝を目指し、練習に励んでいる。
小学1年の時、母のテニススクールについて行き、自分も習い始めた。最初はラリーを続けることも難しかったが、少しずつ上達。駆け引きの面白さに夢中になり3年から試合に出始めた。年下に負けた時、「悔しさに火がついた」と、練習に明け暮れた。5年からはクラブチームに所属、6年では全国大会に出場する力をつけた。中学2年の時、全国大会ベスト8になったが、3年生はコロナ禍で、大会が次々に中止になった。
全国制覇の夢を高校で叶えようと、校内にハードコートを持つ全国屈指の強豪の同高に進学。1年の時は通常の科目に加え、工業科目や資格試験の勉強など、テニスとの両立に苦労したが、全国レベルの先輩たちに刺激を受け、力をつけた。昨年は全国選抜ジュニアU15でベスト4になった。
今年5月、全国総体の予選の県総体のシングルの準決勝で冷たい雨が降り、試合中に足がつった。痛みに耐え必死で戦い、3位で全国総体出場を決めた。ダブルスは優勝、全国への切符を手にした。
体力があり、ラケットを持つ利き手と逆側に来た球を打つバックハンドのストレートが武器。試合中のミスで動揺しプレーに影響が出ることもあり、メンタル強化も意識している。「テニスは人生になくてはならないもの。総体で優勝し、大学でインカレ優勝を目指す」と熱い思いを語った。
※2022年6月4日(208号)発行 紙面から