【YOKKAICHIミライビト】親子三代が通う ファンが支える店で

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ヴァンセンヌ 店主 濵瀬達也さん(46) 

 1980年創業で、昭和の面影漂う四日市市城西町のカフェレストラン「ヴァンセンヌ」の店主として奮闘する。  

 店で両親が働く姿を幼い頃から見て育った。大学卒業後は飲食の仕事には進まず、営業職を経て福祉の道に進んだ。 両親が高齢になり、店の行く末を真剣に考え始めたのは40歳を過ぎた頃。「自分がやらなければいずれこの店はなくなる」、この頃から本業の傍ら、店を手伝うように。自分が育った環境、両親が築いてきたこの場所をなくしたくない思いが強くなり、2年前に福祉の職を離れ、店を譲り受けることになった。

 店主として、受け継いだものを大事にしつつ、メニューの改善、内装や庭の手入れなど、居心地の良い時間と空間を作るために少しずつ手を加えている。「また来たい、毎日来たいと思ってもらえる、生活のワンシーンのような店でありたい」と話す。

 創業当時から通い続けてくれている人もいれば、子どもの頃に祖父母や親に連れてきてもらっていたという人もいる。「世代を超えて愛され続けるために、何をしたら喜んでくれるかを考え、店づくりに反映させていきたい」と熱く語る。

 今後は、店内でマルシェのようなことをしたり、オリジナルソースやコーヒー豆など独自商品を販売することにもチャレンジしたいそう。今年中には以前していたという夜の営業を再開したいなど「したいことがたくさんあります」と笑顔で話した。