【YOKKAICHIミライびと】スポーツをする人の力に

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あかほり接骨院 院長 小林晃徳さん(34)

   昨年12月10日、四日市市赤堀新町に「あかほり接骨院」を開業した。スポーツ部門と整体部門を設け、肩こりや腰痛などはもちろん、自身が小学生から大学生まで打ち込んだ野球経験を生かし、現役選手への投球や打撃動作の指導、体幹トレーニングなども手掛けている。

 大阪府出身で、小学6年から野球を始め、中学時代は関西選抜メンバーに選ばれ海外遠征を経験。高校は強豪の大阪桐蔭高に進学し、後にプロ野球へ進む選手らとともにプレーした。3年時には主将を務め、平田良介選手(現・中日)や中田翔選手(現・巨人)らを率い、夏の甲子園へ。準決勝では駒大苫小牧高の田中将大投手(現・楽天)と対戦し安打を放つなどしたが、熱戦の末に敗れ、ベスト4になった。

   近畿大進学後も、全日本大学選手権へ出場するなど、高いレベルで野球に打ち込んだ。大学卒業後は自動車ディーラーで営業職に就いたが「自分が本当にしたいこととは違うのでは」という思いもあった。その中で、高校時代の恩師と話す機会があり、それまでの経験を生かせる仕事をしようと決意した。

   柔道整復師の資格取得のため、23歳のときに医療系の専門学校へ入学。「体のことをこんなに知らなかったとは」と感じるほど、学ぶことは「現役時代に知っておけばよかったことばかりだった」と振り返る。

 卒業後は、四日市市の富田浜病院で勤務し、スポーツ外来でひじや肩の痛みに悩む小学生から大人まで、幅広い世代の施術を担当。自身も高校時代にけがで手術をし、約半年満足に練習が出来ない経験があったため、同じように野球をし、けがに悩む人を見て「力になりたい」という思いが一層強くなったという。

 念願が叶って開業した接骨院では、痛みが出る前に体のコンディションを整えることに力を入れる。現役選手なら、目標にする大会で100㌫のパフォーマンスが発揮できるようもっと良くなるにはと、一人ひとりの状態に合わせ施術をする。「スポーツをする人が、やり切ったと思えるくらいプレーが出来る、そのサポートをする院でありたい」と熱く語った。

【2022年1月15日発行 YOUよっかいち第203号より】