明治時代の四日市港などの旧版海図(レプリカ)がこのほど、四日市海上保安部を通じ、第4管区海上保安本部海洋情報部から四日市市市立博物館(安島)へ寄贈された。明治時代の四日市港を知る上で大変貴重なもので、贈呈式が7月14日、同館1階講座室で開かれた。【寄贈された旧版海図と贈呈式の様子=四日市市立博物館で】
海図は、水深や海底地形、海中障害物などを表した船の航行には欠かせない。測量船によって得られたデータにより定期的に更新されているという。寄贈されたのは明治26年、大正13年、昭和3年の旧版海図で、明治4年(1871年)に、海洋調査から海図作製までを一貫して行う本格的な水路業務が始まり、明治5年(1872年)に海図「陸中國釜石港之圖(りくちゅうのくにかまいしこうのず)」を刊行してから150周年を迎えることから、『海図150周年』記念行事に関連し、地域貢献として、四日市海上保安部が寄贈を申し入れた。
式では旧版海図が飾られ、第4管区海上保安本部海洋情報部から吉田俊英館長へ目録が手渡された。同部の担当者は「ぜひ多くの方にご覧いただき、港の歴史を知っていただければ」と話していた。