8月8日に行われる東京オリンピック男子マラソンに出場する三重県立上野工業(現・伊賀白鳳)高出身の中村匠吾選手(28)(四日市市出身)にエールを届けようと、母校・伊賀白鳳高(伊賀市緑ケ丘西町)の後輩らが7月13日、応援メッセージを国旗に書き始めた。16日まで生徒たちが寄せ書きし、21日の1学期終業式で披露後、中村選手の所属チームに送る。【中村選手への応援メッセージを国旗に書き込む伊賀白鳳高の陸上競技部員=伊賀市緑ケ丘西町で】
旗は縦1・8メートル、幅2・7メートルで、生徒会が用意。中央の日の丸に書かれた名前や「闘魂」などの文字は、高校時代の中村選手を指導し、現在は同高非常勤講師の惠村正大さん(66)が筆を執り、国の伝統工芸品「鈴鹿墨」を使ってしたためた。「闘魂」は、中村選手が在籍していた当時の陸上競技部で使われていた旗に書かれていた言葉だという。【東京五輪男子マラソンに出場する中村選手(富士通提供)】
この日、陸上競技部長距離の2、3年生約15人からメッセージを書き始めた。「冷静にレースを進め、頑張ってください」と書き込んだ同部長距離主将で3年の水谷柊斗君(17)は「中村選手は憧れの先輩。同じ高校で練習する自分たちに、自信を与えてくれている」と話した。
同高ではマラソン当日、パブリックビューイングでの応援も検討されたが、感染拡大防止のため断念。代わりに家庭での応援に役立ててもらおうと、同窓会が中村選手の名前入り応援タオル、PTAが応援うちわを作成しており、終業式で寄贈があるという。