三重県と四日市市は4月24日、県内で過去最多の72人(四日市市発表分17人含む)の新型コロナウイルス感染が確認され、入院していた70代男性1人が死亡したと発表した。亀山市の自動車部品工場のクラスター(感染者集団)では新たに10代から60代の男女20人の感染が確認された。県内の感染者は延べ3490人、死者は77人となった。
発表によると、感染者の市町別内訳は、四日市市17人、鈴鹿市14人、亀山市11人、津市6人、伊勢・いなべ市が各5人、名張市4人、桑名・松阪・伊賀市が各2人、鳥羽市と朝日・菰野町、県外が各1人。県内の確保病床392に対する使用数は209、使用率は53・3%で、重症者用病床53に対する使用数は16、使用率は30・2%となっている。これまで感染者が最多だったのは4月22日の68人だった。
亀山市の自動車部品工場のクラスターでは、これまでに同じ建屋で勤務していた従業員ら29人の感染が判明し、社員寮での感染拡大や他の建屋の従業員にも発熱などの症状が現れていたため、対象者を工場全体の540人規模に拡大して検査を実施していた。このクラスターでの感染者は49人となった。
四日市市では、クラスターが発生した障がい児福祉施設で新たに40代女性職員2人の感染が確認され、このクラスターでの感染者は25人に。別の疾患で医療機関に入院していた80代女性は、他の医療機関へ転院後に受けた検査で陽性と判明し、2つの医療機関の職員ら73人が接触者になっている。市内の公立高校に通う10代の女子高校生は、学校関係者69人が接触者として検査を受けている。
名張市の寺田病院のクラスターでは、新たに入院患者の60代女性(無職)の感染を確認。クラスター発生時の検査では陰性だったが、症状があるため再度検査を受け、陽性と確認された。このクラスターでの感染者は9人となった。同市ではこの他、感染経路が明らかでない60代男性(会社員)と60代女性(パート従業員)、職場で陽性者と接触があった30代男性(会社員)も感染が確認された。
伊賀市では、いずれも県外訪問歴のある10代女性(高校生)、20代男性(会社員)の感染が判明。10代女性は県立上野高校の生徒で、学校は23日が臨時休業となっており、生徒と教職員約40人の接触者調査が行われる予定。鳥羽市の10代男子男性は県立水産高校の生徒で、学校関係の検査対象者は約60人。陽性者の同居家族として検査を受けた松阪市の50代女性(教職員)は、感染可能期間には出勤しておらず、接触者は確認されていない。
また、県内で4月中旬に新型コロナ感染が判明した30、40代の男女4人が、変異型ウイルスに感染していることもわかった。変異型ウイルス感染者は302人となった。
※4月24日午後7時48分追記