四日市市内を聖火リレーが駆け抜けた4月7日、同市出身で競泳の難波暉選手(24)が同日開催されていた第97回日本選手権水泳競技大会の男子100メートル自由形で4位となり、選考基準を満たし、東京2020オリンピック競泳男子4×100メートルリレー日本代表内定を決めた。同16日、難波選手が四日市市役所を表敬訪問。1階のロビーでは「東京オリンピック2020日本代表内定おめでとう」の横断幕を持った市職員らに出迎えられた。【花束を手渡され笑顔を見せる難波選手=四日市市役所で】
職員から花束を渡され、笑顔の難波選手。出迎えた森智広市長は「決定の瞬間、思わず、やったと言ってしまいました。地元出身の選手のオリンピック出場は市民の誇りです」と讃えた。難波選手は「本番までは100日を切っています。しっかりトレーニングしていきます」と大会へ向けての意気込みを話した。
前回大会リオデジャネイロオリンピックの代表選考からわずかに届かなった。「後から悔しさが込みあげてきた」と振り返りつつ、小学校6年のときに全国制覇を経験し「五輪に出るのが目標でした」と語ったということに触れ、「今、四日市で水泳を頑張っている子どもたち、他のスポーツをしている子どもたちにも、あきらめずに努力して、夢を勝ち取ってほしい」と話した。「小中のとき、そして高校、大学、社会人、練習環境やコーチの方に恵まれていることは本当に感謝の気持ちでいっぱいです」と思いを話す。
出場が決まった後、難波選手には友人から多くの祝福メッセージが届いた。四郷小学校、常磐中学で過ごした小中学校時代、練習に励んだ四日市市日永の「四日市スイミングクラブ」の北野琢也さんからも「おめでとう」のメッセージが届いたという。中学時代は憧れの選手をアメリカのマイケル・フェルプス選手と話していた難波選手は「彼は雲の上の存在、今でも私にとってのレジェンド」と尊敬しつつ、「体の大きな外国人選手に勝つために筋力アップに力を入れてきました」と話す。
新型コロナの影響で、十分な練習ができないときは自宅でのトレーニングなどに励んだ。大会まで100日を切った東京2020オリンピック。合宿、レース感覚を養うための大会への出場など、五輪モード全開となっていく。四日市市では難波選手の出場時にはパブリックビューイングも予定しているという。「しっかりトレーニングをして4人で表彰台を狙いたい」と本番へ向け闘志を燃やしていた。