四日市市内の児童福祉施設に入所中の新入学児童にランドセルと文具を寄贈しようと、タケコシ商事(諏訪町)の竹腰葵社長が1月22日、四日市市役所を訪れた。同社では1958年から毎年、生活保護家庭などの新入学児童に、市を通じてランドセルを寄贈していて、今回で64回目となる。【ランドセルを寄贈するタケコシ商事の竹腰社長(右)=四日市市役所で】
店でランドセルを見ていた子どもを母親が引きずるようにして帰っていった様子を見て、故・竹腰良次郎さんが「ランドセルを背負わせて登校させてやりたい」との思いから始まった取り組み。贈ったランドセルの数は今回で2553個となったという。
対象児童は9人で、ランドセルと「おなまえマーカー」と鉛筆削りキャップが贈られる。ランドセルは6年間の修理保証付きで、「きょうだいのように思って、思いっきり使ってほしい」と竹腰社長。1月22日に市役所では同社への感謝状贈呈式があり、森智広市長から感謝状が手渡された。森市長は「子どもたちのために毎年ありがとうございます」と感謝の気持ちを述べていた。
「寄贈されていることを聞いてこのお店でランドセルを買いたいと思っていました」という人もいたそうで「思いがつながって、店で買ってくださる方がいるからこそ、続けられます」と竹腰社長は笑顔で話していた。