男子バスケットボール・Bリーグの「名古屋ダイヤモンドドルフィンズ」に所属する四日市市出身のシューティングガード(SG)、安藤周人選手(26)は、昨年中国で開かれたワールドカップに日本代表の一員として出場した。チームは5戦全敗で、自身は「力を出し切れなかった」と痛感。しかし、代表入りが期待される東京五輪が延期となったことで、「この1年間が向上するチャンス」と捉え、前を向いている。【今年2月の新潟アルビレックスBB戦でプレーする安藤選手(名古屋ダイヤモンドドルフィンズ提供)】
小学4年の時に地元の内部ミニバスケットボール少年団に入団し、四日市工業高時代は全国高校総体などでも活躍。高校卒業後は就職を考えていたが、誘いを受けた強豪・青山学院大へ進んだ。周囲との実力差を感じる日々が続き、競技をやめようと考えたこともあったが、親元を離れたことでそれまでの支えのありがたさを痛感し、乗り越えることができた。4年時にはユニバーシアード大会に出場し、在学中に現チームと契約を交わした。
武器は3ポイント
3ポイントシュートを武器とし、更に素早く力強いドライブでペイントエリアからも得点できるフィジカルの強さも兼ね備える。最近は下半身と腹部の筋肉強化に重点を置き、走り込みなどでスタミナをつけているという。
【今年1月の島根スサノオマジック戦での安藤選手(提供写真)】
周囲の支えに感謝
ワールドカップでは4試合で計7分余りしか出場機会が無く、チームも世界の高い壁に跳ね返された。「足りない部分を五輪に向けて克服し、チームに還元する」と意気込む。Bリーグの2019‐20シーズンは新型コロナの影響で3月中旬に打ち切られたが、「選手を守るために中止してくれた」と感謝している。また、リモートゲーム(無観客試合)を経験したことで運営するスタッフの動きが分かり、支えてくれていることに気づけたという。
母校・内部中には、東京五輪マラソン男子代表に内定した2学年先輩の中村匠吾選手(27)の応援幕が懸かっている。「自分の名前も並べてもらえるよう頑張りたい」。地元からの応援も背に受け、新シーズンや五輪の舞台で躍動できる日を待ち焦がれている。
YOUよっかいち7月18日付185号1面から