捨てるのはもったいない。必要な人に使ってほしい――。依頼を受けて片付けのアドバイスなどをする「片付けコーチ」として活動する四日市市茂福の福島典子さん(51)は、不用品を「あげたい人」と「もらいたい人」とをつなぐフェイスブックの公開グループ「あげます&ください@四日市」を立ち上げた。【サイドテーブルを譲る福島さん(左)=四日市市大矢知町で】
不用品の処分は、中古品として売ったり、販売サイトに出品したりする人も多いが、「欲しいと思う人に譲って喜んでもらいたい」と願う人をつなぐツールになればと、各地で開かれるリサイクル・リユース活動のグループを参考にした。
不用品の写真を投稿し、サイズや汚れの程度など、欲しい人が知りたい情報を記載。欲しい人がその投稿に書き込んで直接コンタクトを取り、無料で受け渡す仕組み。公開グループを作って市内在住の知人を招待し、50人ほどがグループに参加。登録した人が知人に声を掛け、現在のメンバーは70人ほどになっている。既に投稿された、学習机のデスク用ワゴンやキャスター付きサイドテーブルなどのもらい手が見つかったという。
サイドテーブルを譲り受けた髙橋可奈子さんは「子どもの制服や絵本など、使わなくなった物を寄付したり、介護用品など一時的に必要な物を用意したりと、それぞれ利用方法があるはず」、福島さんは「活用先を考え、ごみにしない努力も大事。誰かにとっての不用品を捨てずに生かせるよう、人と人をつないでいきたい」と話した。
【2020年4月11日発行 YOUよっかいち第183号掲載記事】