毎年「昭和」をテーマに展覧会を開いている四日市市立博物館(同市安島)で、戦前に使われていた酒類などのポスターや館所蔵品の生活道具で当時を振り返る特別企画展「昭和のくらし 昭和の面影」が開かれている。3月1日(日)まで。
酒類・食品の商社「サカツコーポレーション」(本社・名古屋市)が収集・所蔵する53点を展示。当時のポスターは女性を描いたものが多く、商品に関連した意匠が描き込まれている。展示品の中には、女性の白黒写真を基に、商品にだけ色を付けたものもある。
1939(昭和14)年に作られたビールのポスターは、瓶ビールを肩に乗せた女性が描かれ、その影が銃を抱えた兵士のシルエットになっているという、迫りくる戦争の気配も感じられる。
また、館内には昭和の道具類を展示するコーナーもあり、ダイヤル式の公衆電話やワープロなど、大人には懐かしく、子どもには珍しい品々が並ぶ。
2月16日(日)午後2時15分からは、同博物館副館長による展覧会行事「昭和を語ろう」がある。テーマは「死語の世界」。当日受付で、受講には観覧料が必要。展覧会に合わせて制作した図録「むかしのくらし読本6 伊勢湾台風」も1階ミュージアムショップで販売している。
開館時間は午前9時半から午後5時(入場は同4時半)まで。観覧料は大人400円、高校・大学生300円。中学生以下は無料。月曜休館(祝日は開館、翌平日休館)。
問い合わせは同博物館TEL059-355-2700へ。
(2020年2月8日発行 YOUよっかいち第179号掲載)