医療法人「社団主体会」創立50年 記念モニュメント設置

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勤続50年の理事が寄贈

 小山田温泉記念病院(四日市市山田町)の中庭にある顕彰石の一面に、このほど新たなモニュメントが設置された。同病院や介護老人施設などを運営する医療法人「社団主体会」の創立50年を記念し、事務方として半世紀を見守ってきた理事の冨永五十生さん(75)が「節目に何かを残したい」と寄贈したものだ。【完成したモニュメントを見上げる冨永さん(左)と林さん=四日市市山田町で】

 冨永さんは、初代理事長の川村耕造さんが同市城北町に川村消化器科内科(現・主体会病院)を開院した1969年から事務局を担ってきた。今回、工芸を通じて長らく同法人と関わり、昨年三重県文化大賞を受賞した陶芸家の林克次さん(76)にモニュメント制作を依頼した。

 来るべき高齢化社会を見据え、同山田町に特別養護老人ホームや病院を建設し、73年に福祉部門を社会福祉法人「青山里会」として独立させた川村さんは93年に亡くなり、その後は兄の陽一さんが2代目理事長として堅実に法人を発展させてきたが、陽一さんも昨年1月に亡くなった。

 完成した縦1メートル×横2・2メートルの陶板には「耕した土に 陽がふりそそぎ 仁愛の森が豊かになる」と、川村さん兄弟の功績が刻まれた。冨永さんは「これからも地域医療の一翼を担う病院として充実と発展を願っている」と語る。

(2020年1月11日発行 YOUよっかいち第177号掲載)